君は怒る。 僕を大切に思ってくれるから。 君は泣く。 僕を可哀相だと思ってくれるから。 いつか君は、そんな事忘れてしまいそうな気がするよ。 「私はアレン君の側に居たいだけ」 そんなことを言う君は、何処か遠くに行ってしまいそうな気がする。ソシテ君ハ約束ヲ忘レテイク
「ごめんね、アレン君。また今度ね」 「また今度」 「またこの次」 何度同じ台詞を聞いただろう。 君はどうして忘れるの? 僕を繋ぎ止めておくため? 何で僕の顔を見てくれないの? 「あなたを見てると哀しくなるの。だってあなたは嘘つきだもの」 彼女は忘れたわけじゃない。僕も悲しかったわけじゃない。 お互いがお互いのために総てを隠してしまっただけ。 本心ごと、総てを。戻る